AvanStrate（アヴァンストレート）株式会社は、液晶ディスプレイ用ガラス基板の
パイオニアとして、世界トップクラスの技術を持つ企業です。

AvanStrate株式会社（所在地：三重県四日市市千歳町２番地　代表取締役　牧野　純）は、この度、液晶パネルの製造において、アモルファスシリコン（α-Si）TFTに比べより高温のプロセスが必要となる低温ポリシリコン（LTPS）TFTなどの製造にも適した新しいガラス基板『LC30』をリリースいたします。

今回発表する『LC30』の特徴は、次のとおりです。

スマートフォンやタブレット型PCなど、従来のディスプレイに比べ、より高精細を要求される液晶パネルの製造においては、α-Si-TFTに代えてLTPS-TFTが使用されることが多くなってきています。
一方、液晶パネル製造においては、ガラスはそのプロセスの熱処理によって熱収縮し、寸法が設計より小さくなります。LTPS-TFTの工程ではα-Si-TFTの工程に比べより高いプロセス温度が必要になり、そのため熱収縮率も増加し、アライメントが合わずピッチズレ等が生じ、製品歩留りなどに影響を与える可能性があります。
今回リリースする『LC30』では、そのような熱収縮率を、従来の当社製品に比べ約半分（※当社測定）にまで抑えることに成功しました。

一般的に、ガラスの収縮を抑える改良においては、比重が高くなる傾向がありますが、『LC30』では、比重を低く保ったままガラス収縮率を低減することを実現し、当社の従来のガラスとほぼ同等の比重で提供できることとなりました。またそのことにより、液晶パネル製造におけるプロセス搬送時のたわみを軽減するとともに優れた熱的寸法安定性を実現、さらに液晶パネルの製品自体の軽量化にも貢献できる製品となっています。

また、昨今は、スマートフォンなど最終製品における薄型化、軽量化が急速に進んでおり、パネル製造においてもそのようなトレンドに対応するため、「貼り合わせ」の製造工程の後にいわゆる「スリミング（化学研磨）」を行なうことがしばしばあり、その「スリミング」の効率化をも考慮した製品となっています。

スマートフォンやタブレット型PCなどは、より一層の高精細、高画質化が進み、数年後には500ppi程度の製品も期待されておりますが、『LC30』は、このように加速していく高画質化のパネル製造にも適した製品となっています。